ピエロを待つ日々

このブログを更新しなくなってから一年の月日が経った…。

 

と、思っていたのだが別にそんな事は無かった。

最終更新が去年の6月なので、実質二日も放置していないと言う形になる。

日記と言えば三日坊主が定説なのだが、僕も中々頑張っているな。

 

そういえばこのブログ、タイトルを自由に設定できるらしい。

気付かないで初期設定で始めたのでクソダサタイトルで走り続けているが、今更変える方が恥ずかしいのでこのまま行く。

お母さんが買ってきたお洋服だから恥ずかしくない理論だ。

 

さて、毎度お馴染みはてなブログさんが提示してくるクッソつまんねぇお題だが

「今年、学んでみたいことは?」だそうだ。

 

今聞く?って感じもあるが、それ以前にはてなブログさんにすらこんな事を聞かれてはもう終わりだ。

高速で瞬きを繰り返し「察しろ」とメッセージを伝えるしかない。

 

リアルでこれを聞かれる度に虚無の瞳で「何も…ないんですよ。なぁんにも…」と答える訳にもいかないので

「饅頭鑑定士ですね」

「なめくじ養殖業に興味があって…」

「この身に小宇宙(コスモ)を宿したいんですよ」等と答え、なんとか社会性を保ってきたが、僕が曇りなき眼で語った夢は全て嘘。

崩すまでも無い砂上の楼閣である。

 

先月、誕生日を迎え更に一つ齢を重ねたが、本当に何も変わらない。

マイナーチェンジはちょいちょいしているが、ちょっとしたバグの修正とか新たなバグの発生とか、そのような事を繰り返しているだけなので、もしも僕がソシャゲだったら今頃全人類に飽きられてサ終となっている事だろう。

 

人生に山も谷も無く、一大イベントと言われている結婚など、前提イベントである恋人の確保にすら手をつけていない。

「恋人とか作らないのぉ?」と聞かれては死んだ目で「喪中なので…」と答え切り抜けている。

 

では、仕事に情熱を燃やしているかと言うと、もちろんそんな事も無く毎日どれだけ楽に過ごせるかしか考えていない。

楽に過ごそうとする余り逆に厄介事を引き起こして一人でテンパったりしているが、それも致命傷を負ったりはせずなんとなく解決して終わりだ。

 

じゃあ、皆が憧れるのんびりまったりマイペースライフを歩んでいるかと言うと、別にそんな事もなく、何をするでもない人生を何故か生き急ぎエスカレーターでも足をせっせと動かし時短に努めている。

浮いた時間で何をするかって言うと…何をしているんだろうか…。

分からないが、時間は流れていくのである。

 

湯水の如く時間を無駄にする若人に、瞬きするだけで一年が過ぎていく偉大なる先輩たち(昭和生まれ)がもったいない精神を発動させるのは当然の事であり、どこからともなく恋やら愛やら夢やらを持ち出してはそっとポケットに忍ばせようとしてくる。

その姿は玄関先で急に「これ、お母さんには内緒ね」と言いながら諭吉を握らせて来るババァのように深い愛情に満ちているのだが、何しろ押し付けようとしてくる物がいらない物なので完全に有難迷惑と言う奴だ。

お金だったらもちろん喜んで貰うが…。

 

時間とお金を無駄遣いする方法は知っているが、夢やら恋やらはちょっと使い道が分からないので…ライターを初めて手にしたサルの様に色々いじくり回しては小首を傾げながらそっと地面に置き、改めて宙に吊るされたバナナの取り方を考え始めると言う結果になってしまう。

 

趣味があるから~と言う程に打ち込める趣味がある訳でもないが、日々を退屈に暮らしているかと言われるとそういう訳でもないので「貴方にとって人生とは!」と問われて「ズバリ虚無です!!」と元気よく答える事も出来ない。

 

「わ、分からない…」と、一番盛り下がる答えを弾き出しビールを一口呑んで終わりだ。

 

最悪ツイッターであれば「彼女ほしぃ~」等とほざいて、俺も人並みに恋したいですヨ感をアピールする事で「もしかして幽さんって人間なのでは?」と思って貰うと言う作戦に出る事も出来るが、リアルだと「じゃあその為に何をするか?何をしているか?」と言う方向に話が進んでしまう為、全てをなんとなく終わらせていくしかない。

しかし、人間皆が抱いて産まれてくる斬鉄剣を駆使して全ての話をシャットダウンしては友達も話しかけてくれる人も失い本当に退屈になってしまうので、どうにかちょっとでも面白くなるようにと悪足掻きを繰り返しているのだが、そろそろネタが尽きそうである。

その内諦められて言われなくなる、と言う話をずっと期待して待っていたのだが、よくよく考えたらアレは親等が期待を持って言ってくるから成立するグッドエンドであり、ゴシップを求めるだけの下町スラムの輩共が人の色恋沙汰や、夢(破れる前提)等の酒を美味しく飲むためのツマミを逃す訳が無いのだ。

 

つまり、永遠に戦っていくしかない…。

ちょっと誕生日を迎えてまた一年生き延びたからと言って何もお目出度い事は無く「それでアンタのピッピは?」となるだけなのだ。

実際僕は居酒屋に現れるサケカス共の生活をツマミに楽しくお酒を呑ませて頂いているので貰うだけではだめだよなと言う気持ちは持っている。

与える側にも回らなければ不公平だと思ってはいるのだ。

 

しかし、いつまでもソシャゲガチャと飲酒を反復横跳びする生活をしていても、奴らの退屈を紛らわせる事が出来ないので如何に「自分と言うドブに金を捨てているか」をアピールし、全米が総立ちするパフォーマンスをコンスタントにキメていかなければならないのだが、恋、夢と言った主要武器を完全に捨てている為、丸腰の僕が取れる手段は限られ過ぎている。

 

かと言って、自分探しの旅等と言いだしては本気で正気を疑われてしまうかも知れないし、インドに行こうと思っていると話した瞬間爆笑が起きるならいいが「いよいよか」みたいな反応をされては、こちらもケツまくってガンジス川に飛び込むしかなくなる。

 

ましてや向こうはこちらより長生きしてる玄人たち、不幸ソムリエの先輩である。

つまらねぇ不幸を出した所で、一口食べただけで箸を置かれため息を吐かれてしまう。

ろくに不幸な目にも合わなきゃ痛手も負っていない自分の身がこんな所で裏目に出るとは思わなかった。

やはり人間、小学生の頃に一回ぐらい骨折とかしておくべきなのだろう。

今更気付いた所で後の祭りだが、もしもタイムマシーンがあったら過去に戻って幼き自分に「骨折の一つぐらいしておけ!!」とアドバイスをしてあげたい。

 

してもいない失恋を語り、中島みゆきを歌いながら号泣してもいいのだが、大抵の作り話は上回って来るのが下町スラムのロクデナシ共だ。

まだ本当に失恋をした方が簡単そうだが、失恋をするにはなんと、人を好きにならないといけないのだ。フラれたと失恋したは大きく違うだろうし、そもそも傷ついて不幸な目にあってさえいれば別に失恋している必要も無い。

僕の演技力が覚醒し、居酒屋ごと泥沼に沈めるような悲しみを演出出来ればいいが、絶対笑ってしまうだろう。なるべく辛い目に合わない為にあらゆる事を笑っておく性格がここでも裏目に出ている。

 

手詰まりだ。

俺の人生は…人を楽しませることが出来ない…。

俺の話は人のパズドラをやめさせる力も無い…。

 

無力…でもなんとなく日々楽しいですと言うフワッとした話はアルコールに合わないのである。

カシスオレンジとかには合うかも知れないが、熱燗に合わない。

 

やはり中学生ぐらいの時にまともな恋愛に目覚め、階段から突き落とされたりしておくべきだった。

もしもタイムマシンがあったら過去に戻り思春期の僕に「仕事とか無い内にメンヘラと付き合っておけ!!」とアドバイスをしてやりたい。

 

初めてはてなブログさんのクッソみてぇなお題にちゃんと答えられそうなので、それで〆ておこう。

 

今年、学んでみたい事は、ちょうどいい湯加減で不幸になる方法だ。